motokaiho’s blog

元海保の体験談

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【完結編・テレビ出演!?】ローカルテレビで起きた悲劇

どうも、元潜水士です。

 

今回の記事は前回の

 

【テレビ出演!?】ローカルテレビで起きた悲劇

 

の続編となりますので、まだ前回の記事を見ていない方は、前回の記事から見ていただけたらと思います。

 

引用元:フォトAC

 

さて、任命式が終わり、諸先輩方からお叱りを受け、緊張度と焦り度がMAXに高まった後輩。この先の訓練は無事クリアできるのでしょうか。。。

 

新人潜水士、現場での初訓練は以下の通り。

 

①船首から海面へ飛び込み

②ロープを使って海面から船首に登る

③船首から海面へ飛び込み

④船の係留索(ホーサー)を使って船に戻る

⑤要救助者に海面で全面マスクを着用させ、岸壁まで運ぶ救助訓練

 

内容が盛りだくさんに見えますが、1時間もあれば終わる訓練内容となっております。

 

岸壁にカメラマンや数名の地方アナウンサー?が集まり、新人潜水士に意気込みを取材。何とか事前に準備していた内容でスムーズに答えドヤ顔。

 

この調子で訓練も格好良く頼むぞ!

 

先輩潜水士が先に訓練を開始、説明して手本を見せて新人の順番という流れだ。

 

ここからは長くなるので、ダイジェスト風に起きた出来事を説明いたします。

 

船主から飛び込む際、カメラマンがいるにもかかわらず躊躇、5分後飛び込みを決意。飛び込んだのち、マスクとシュノーケルが外れあたふた。

 

ロープを使って登ろうとするも、滑ってしまい少しも登れず岸壁にはしごで上がる。

 

時間がもったいなかったので、ホーサーを使って船に戻るも途中で海に落下。

 

再度ロープを使用するも腕パンにて失敗。

 

なんだこの漫画みたいな状況は。

 

本当にこんなことってあるのか?事前に少しは練習したじゃないか。

 

カメラマンも取材の人も困った顔をしている。

 

確かに面白いけど、放送できるのかな?

 

そんなことを考えながらも、最後の救助訓練でバシッと決めれば結果オーライだ!と前向きな班長

 

青鬼となった新人潜水士と、赤鬼となった保安部長。

 

まさに地獄絵図。

 

そんなこんなで、最後の救助訓練がスタートした。

 

私は要救助者役で海面で待機、新人と先輩潜水士の2名で私を救助するという流れである。

 

想定としては船の中で閉じ込められた人に、全面マスクという顔全体を覆って空気を吸うことのできるマスクを着用させ、船から岸壁に救助する訓練となっている。

 

訓練開始後、船内に閉じ込められている私のもとに潜水士が2名到着、救助の旨説明を行い、いざ全面マスクを着用させる。

 

ここから私の地獄が始まったのだった。

 

全面マスクを着用してくれたのだが、ボンベが開通していなく、呼吸ができない。カメラマンなども見ているので、新人と先輩に空気が来ていない旨ジェスチャーにて伝える。

 

それに気づいた新人が慌てて開通させるも全面マスクが緩んでいたため爆音でエア漏れが発生。

 

さらにパニックになり、全力で全面マスクのベルトを締めるも、左右非対称のためエア漏れが止まらないし、痛い。

 

それでもカメラがあるので、痛いのを我慢。苦しいのも我慢。がんばれ、頑張ってくれ!!そんな気持ちで耐えていましたが、そのまま水中に私を連れて行こうとしたので、そこは全力で止めさせていただきました。

 

死んでまうやろ!!

 

とは言いませんでしたが、小声で「やりなおせ」と伝え、先輩潜水士に「少しはカバーしろ」とキレ気味に伝えました。

 

しかし、何度やっても漏れてしまうので、カメラマンの目を盗み、自分でマスクを着用。

 

無事訓練が終了。

 

訓練を終えて取材を受けている新人が妙に清々しい顔をしているのに殺意を覚えた出来事でした。

 

後日談ですが、この潜水士は1年で引退。テレビ放送については超上手い具合に編集されておりました。